第10回全国高校生短歌大会(短歌甲子園2015)結果


広報ID1009742  更新日 令和3年9月16日


第10回全国高校生短歌大会(短歌甲子園2015)の結果をお知らせします。


団体戦結果

決勝

題「願」

白:【茨城県】水戸葵陵高等学校

先鋒

<戸田 志門(3年)>
願いごと三度言うなんて
思わないまま
ただ煌けよ嗚呼流れ星

中堅

<押手 花奈美(3年)>
求めずとも
自然と叶った願い達
何に乗せて貴方に返そう

大将

<矢澤 愛実(3年)>

行ってやる!!明日をのせて
ペンを持つ
出願届に もう決めたんだ

赤:【岩手県】岩手県立盛岡第四高等学校

先鋒

<古川 智梨(2年)>
見上げたら新しい月
君といる新しい夏
願って眠る

中堅

<土谷 映里(2年)>
冗談で渡した
ちゃちな紅水晶
あなたの恋を願っているよ

大将

<武田 穂佳(3年)>
新しく生まれたい夜
願いこめ
二十枚の爪すべてを磨く

準決勝

題「時」

白:【岩手県】岩手県立盛岡第四高等学校

先鋒

<古川 智梨(2年)>
時々わからなくなるよ
君のこと
泣いてるわたし笑ったりして

中堅

<土谷 映里(2年)>
眼鏡してないねと言われ
お互いの
時間が動き出す夏祭り

大将

<武田 穂佳(3年)>
永遠の時間をかけて君が好き
北斗七星は
明日も七つ

赤:【岐阜県】岐阜県立飛騨神岡高等学校

先鋒

<森 夢加(2年)>
時刻表
反対側を見ていたの
「ちょっと冒険してみようかな」

中堅

<波岡 梨乃(2年)>
出発の時刻
君の背を押すように
水たまりが青空をうつす

大将

<米澤 妙希(3年)>
千年という時を越え
乱舞する飛騨の地に鳴り響く
笛の音

題「時」

白:【茨城県】水戸葵陵高等学校

先鋒

<戸田 志門(3年)>
黒板の数式
にょきにょきのびてゆく時
ぼくがただ遠く見ていたい時

中堅

<押手 花奈美(3年)>
「早く、上へ」
私を沈める時の砂は
指の間をするりと抜けた

大将

<矢澤 愛実(3年)>
時は行く
知らん顔して時は行く
今をたゆたうわたしはくらげ

赤:【福島県】会津若松ザベリオ学園高等学校

先鋒

<池田 円良(2年)>
時間割り破いたその日に見えてきた
ルーチンワークの
むこうの世界

中堅

<近藤 彩加(2年)>
見飽きてた
壁の時計の文字盤を壊せば
星が降ってくるかも

大将

<平山 永理佳(3年)>
終電の乗客みんな
幸せになれますようにと
願う午後4時

個人戦結果

最優秀作品賞

【青森県】
青森県立八戸高等学校
小川 青夏(2年)

題:笑

我の名を忘れてしまった祖母は今
微笑んでいる
桜満開

優秀作品賞

【岩手県】
岩手県立盛岡第四高等学校
土谷 映里(2年)

題:似

まだ君は眠ってるだろう
静けさの
自転車置き場は海に似ている

特別審査員小島ゆかり賞

【茨城県】
水戸葵陵高等学校 矢澤 愛実(3年)
題:嘘

「初めて私、貴女に嘘をつきました。」
白い光が滑って
いった

石川啄木賞

【青森県】
青森県立八戸高等学校  ガルブレス サムエル(3年)
題:森
ベトナムの森に鉛を撃ちし祖父
水鉄砲で
我と戯むる

話題作品賞

【茨城県】
水戸葵陵高等学校 戸田 志門(3年)
題:嘘
悪気なく決めた
明日君と話せたら
ギターができると嘘をつこうと


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